YAMAHA(Steinberg) UR44を試聴してきました
ずいぶん前にモバイルレコーディング用のFocusrite Saffire(無印)が天に召されてしまい、今のところモバイルレコーディングはPreSonusのAUDIOBOX USBで頑張っている鈴木ですこんばんは。
以前使っていたSaffireですが、価格の割にマイクプリが高性能なのはもちろん、ボーカルさんへの返しをDSPリバーブをかけてできたり(もちろんノーレイテンシー)、ヘッドフォン出力が独立2系統だったりとすんばらしい品でした。でも、インターフェースが今は亡きFireWireだったり、いかんせん数年前の品なので最新の物と比べて音質的にそんなでもない感じになってしまっておりました。それでも、ヘッドフォンアンプが超ハイクォリティーだったので(実際うちのYAMAHA n12より良い音でした)、こいつを超える手軽なオーディオインターフェースが出ないものか、とずっと待ち望んでおりました。
ちなみに、数か月前に購入したAUDIOBOX STUDIOについてきたAUDIOBOX USBですが、費用対効果ではだいぶ優秀なものの、携帯に着信があると割と遠く(数十センチ先)でもノイズが乗ってしまったり、ヘッドフォンアウトがMacBook Proより平面的な音で聞こえたりと、値段相応の出来だったのでちょっと悩んでいました。マイクプリは高性能なようで、付属のコンデンサマイクとケーブルを使って録音した曲は大満足の出来だったのですが・・・。ヘッドフォンアウトが1つしかないので、ゲストボーカルの録音の時にSaffireと比較して少し不便だったのが難点でした。
で、とうとう出たわけです。Saffireと同等以上の使い勝手と音質を兼ね備えた最新のオーディオインターフェースが・・・!!
それこそ!Steinberg UR44だ!!(バン!!)
いやー、これマジでやばいっすよー。少なくとも、下記の点がSaffire使いだった鈴木にビンゴです。
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独立2系統ヘッドフォンアウト
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DSPでノーレイテンシーエフェクトをかけて返せる
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n12に搭載されてるClass-Aディスクリートマイクプリアンプ「D-PRE」を4基搭載
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ACアダプタ給電による低ノイズ・安定動作
4番はそれなりのマイクを使う人にとってはプラスでこそあれマイナスにはならないでしょう。実際、USB/Firewire給電だと音質落ちますもの...で、さらにUR44のすごいところは
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内部デジタルミキサーでルーティング・エフェクト掛け録り・その他色々できる
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そのエフェクトをCUBASEの内部ミキシングコンソールにVSTエフェクトで完全再現できる(ただしPCのCPUによる制御)
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iPad、iPhoneなどにカメラアダプタ経由で接続、使用可能
そして、自分の中で予想外に嬉しかったのが下記の点!!
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ヘッドフォンアンプの性能がいい!
本日、わざわざ渋谷まで出向いて楽器屋さんで試聴させて頂きました。PreSonus AudioBox 22VSL、Roland QUAD-CAPTURE、Steinberg UR44の3機種。ヘッドフォンは鈴木が以前所有していたので癖がよく分かっているULTRASONE PRO550を使わせてもらいました。
結果だけ書きますと、UR44が1番良かったです。立体的で音の定位がハッキリしてると言えばいいのかな?どこで鳴っているのかがよく分かります。アタックが速くて、ドラムの胴鳴りがよく分かり、リバーブのかかり具合が分かりやすいです。音楽鑑賞目的でも、モニター目的でも、UR44が1番好みでした。次にQUAD-CAPTUREが良くて、AudioBox 22VSLはちょっとのっぺりした感じ、とは言え、鈴木所有のAUDIOBOX USBよりはきっと良い音がしていたのだと思います(直接比較できないから分からない・・・)。
フジケンさんの記事だと、オーディオの性能はQUAD-CAPTUREのほうが良いと書いてあるのですが、少なくともヘッドフォンアンプの性能はUR44のほうが良い気がしました。ちなみに鈴木の過去のヘッドフォンアンプの音質が良く感じたランキング(安いオーディオインターフェースしか使ったことが無い)は
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Emu 1820Mのブレークアウトボックス ←コスパ最強
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Focusrite Saffire(無印)
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Echo GINA / LAYLA ←過去の美化?
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MacBook Proのヘッドフォン端子 ← マジで良い
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YAMAHA n12
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AUDIOBOX USB
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TASCAMのUSBのやつ(名前失念)
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UA25
以下不明
みたいな感じなのですが、UR44はSaffireあたりの位置に食い込みそうです。いやー、欲しい。買ってしまいそうでした。が、車のローンが思ったように返せないので、資金繰りができるまで我慢なのです・・・。
そんなこんなでとてもじゃないけど29,000円の仕事じゃねーよすげーよUR44という感じなのですが、今日現在ではamazonの価格が最安のようです。楽器屋さんで値切ったら1円も負けてくれませんでしたw
ちなみにCUBASE AI7というアホみたいに高性能なシーケンサーがついているので、これひとつ買えば、あとは入力用のmicroKEY-61あたりを買っておけば何でも作れるんじゃ?って感じです。あ、あとマイクとケーブルが必要か。
うーん、すごい世の中になったもんだ。次の女性ボーカルレコーディングまでには絶対に買います。
フジケンさんの意見を鵜呑みにしてはいけません。自分で聞いて初めて分かる部分がありますから。自動車だって自分で試乗しないと雑誌の記者の意見だけじゃ真実が見えてきませんからね。私もUR44を楽器屋で試聴してビックリしたんですよ。こいつは「使える機材だな」と。本来、5万円クラスの価値があると思います。UR28Mはこれよりも中周波域に音の中心があるような感じで、音抜けはUR44に劣るけど太めのサウンドだと私は思います。
因みに今日、QUAD-CAPTUREとSTDIOーCAPTUREを楽器屋で聞き比べたのですが、明らかにSTDIOーCAPTUREの方が音の解像度が優秀で音の粒立ちも小さく滑らかで繊細な絹のようなサウンドでした。QUAD-CAPTUREはそれに比べると音の粒が大きく荒くってサウンドも少し篭った感じでした。カタログを見ただけじゃ絶対に分からない違いですね。最後は自分の耳で確認する事が最も大切だと思いました。
Posted by タケシ at 2014年3月 3日 06:17 | 返信
>>タケシさん
コメントありがとうございます。その後、楽器屋さんで散々迷ったあげく買いました、UR44を!アナログ入力にノイズが乗りまくってる点を除き満足しています。そこのS/N比が悪いのは仕様のようで、どうしてもノイズレスな音にこだわる人はUR28Mのほうが良いようですが、マイクプリからA/Dを経て記録される音質は比べていないので何とも言えません。でも、流石にUR28Mまで買って試すほどのお金も時間も意味も無いかな?と思っているので、UR44を大切に使っていこうと思っています。
Posted by akira at 2014年3月 5日 02:56 | 返信
>マイクプリからA/Dを経て記録される音質は比べていないので何とも言えません。
フロントの入力端子からは調べてないので分からないという事でしょうか?う~ん、私もUR44の購入を考えてたので、ちょっとマイナスポイントになりますね~。フロントの入力端子のノイズが少なければ使えるんですけども。ただしUR28Mも同じような仕様の可能性はありますね。それに似た感想をネット上で読んだ事がありますので。レンタル機種とかを貸すお店があれば便利なんですけども。
Posted by タケシ at 2014年3月 5日 07:08 | 返信
フロントの入力端子にマイクを繋げて、実際に「声」や「楽器」を録っていないので分からない、ということです。何もつながなくても、LINE側にGAINを振り切った状態でアナログ入力1/2、3/4、5/6の全てのステレオペアから-84dBくらいのノイズがチリチリと乗っているのがCUBASEのインプットフェーダーから確認できるので、そういう意味ではアウトです。このへんのノイズはUR28Mは-100dBくらいらしいので、単純にS/N比で言えばUR28Mのほうが4倍以上優れていることになってしまいますが、音のキャラクターには好みがありますから、何とも言え・・・ますよね、数字の上でここまで差が出ちゃっていると。初期ロットの不具合で回収、修理してくれれば文句無いのですが、そういう展開は難しいかな?と思っています。
Posted by akira at 2014年3月 8日 03:07 | 返信