トピックス > VAIOノート(PCG-Z1R/P)導入記 |
接続後の動作は快調でした。896をZ1R/Pの本体内蔵コネクタに変換コネクタを通じてFireWireケーブルで接続し、CPUのパフォーマンスを計ってみました。測定の方法は「CUBASE SXで16bit 44.1kHz(いわゆるCD音質)のステレオ2チャンネルのオーディオデータを再生しながらRevervAプラグインを立ち上げていって音切れが発生しない限界のリバーブの本数を確かめる」というよくやる方法です。オーディオインターフェースはMOTUの896を使用した場合に、サンプルバッファ256KBで33本が限界でした。34本目でプチプチ言い出しました。サンプルバッファを1024KBまで上げるとリバーブ38本目が限界、39本目をONにした途端、動作が怪しくなりました。
モバイルでこれだけのパフォーマンスを稼ぎ出すのであればエフェクト処理に関しては充分と言えると思います。ソフトサンプラーも問題なく動くはずです。
最後にWinXPとWin2000でベンチマークの数字がどれだけ違うか載せておきます。
こっちがXP。Z1R/P購入直後の標準的なスコアです。
こっちが2000。全体的に好成績です。単純比較はできないかもしれませんが、
多少動作が軽くなっていることがわかります。多分。
オマケでVSLの接続実験を行ってみました。VSLを簡単に説明すると、CUBASE等が立ち上がっているパソコンを複数台光ケーブルでつないでCPUパワーやオーディオバスの共有をしようというものです(乱暴な説明だ)。家ではPowerMacG4とDOS/Vの自作機がお互いに光ケーブルでリング状につないであり、リソースを共有しています。このVSL、当初はASIOに対応したデジタルインターフェースを持ったオーディオカードの類なら何でもつなげますよーというふれこみで登場し、話題を呼んだものですが、フタを開けてみたらRME社のオーディオカード同士じゃないと動作しない、他の会社は保証外…という何ともお粗末なものでした。(実際鈴木家のMac様とDOS/V氏は両方ともRME社の96/8PSTというカードを使っています。)
じゃ、本当に動かないのか実験してみようというわけです。普段実験をする為だけに機材を揃えてみるなんてOut of BASEな方はいらっしゃらないでしょうから、あえて人柱にならせて頂きます。…というかMr.試行錯誤の異名を持つこの血が騒ぐだけなのですが。というわけで、MOTU896×RME96/8PSTのVSLの実験です。
いきなり結果です。NGでした(爆)DOS/Vデスクトップ(VIAチップWinXP)とPowerMacG4(OSX)の実験でしたが、デバイス設定>VST System Link内のASIO入力/出力を揃え、VSLをオンラインにしアクティブにしたところでお互いを認識し合います。VSLのMIDIポートにMIDIデータを流し込むと、流し込まれたほうのVSTiは動作するのですが、その音声がオーディオバスに流れて戻ってきません。つまりMacからMIDI信号はWinへ届くのですが、Winで鳴ったオーディオがMacへ戻ってこないのです。何てハンパなんだ…。
次にDOS/Vノート(Intelチップ・Win2000)とMacで接続した場合、オーディオバスもきちんと共有されています。ですが、トランスポートが効きません(爆)。3〜4回連続で停止ボタンを押さないと止まりません。音が出るだけに非常に惜しい。
以上により、やっぱりVSL組むならRME使っとけ、というのが安全策のようです。ただ、オーディオインターフェースは一緒でもパソコン本体によって動作の具合が違ったりするようなので(こういうところでインテルかそうでないか、って出るんだろうな)例えばMOTU同士だと上手くいったり、Intel同士だとオーディオインターフェースが違っても動くかもしれません。
以上、非常に限定された条件でしたがVSLについて情報を集めている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。