VAIOノート(PCG-Z1R/P)導入記

トピックス > VAIOノート(PCG-Z1R/P)導入記

第2章・やっぱりWindowsは2000でしょ…?

さて、買ってきたVAIOにはWindowsXP Professionalがプリインストールされています。普通なら「おいおいHome Editionじゃないのかよ」とちょっと喜んだりするところですが(自分だけか)、僕は「Windowsで音楽ソフトを動かすんだったらWindows2000以外選択の余地は無いだろ!」という凝り固まった考えを持っているので、やっぱり無理矢理Windows2000をインストールしようと企むのでした。

●無知丸出し

さて、Z1Rのパーティション構成は購入時で2つ。第1パーティションはNTFSで15GB、ここにシステムが入っています。第2パーティションが約40GBちょっとでここはデータ用の領域として使えるようになっています。音楽用PCということでデータ領域がNTFSである意味は皆無なのと、やっぱりWindows2000専用パーティションを切りたい、ということで第2パーティションを削除し、6GBのWin2K用パーティション(FAT32)、残り35GBのデータ用パーティションに切り直しました。

ここでWindows2000をインストール開始するわけですが、「Windows2000のNTLDRではWindowsXPを起動することができず、あらかじめXPブートドライブのNTLDRとntdetect.comをバックアップしておいて後で書き戻すことで解消する」ことを知らなかったために、Win2Kをインストールした後にXPを上書きインストールすれば直るよ♪などと力業をいきなり行使しようとし、そして実際に行使しリカバリー地獄へ突入してしまうのでした。そうなんです。VAIOにインストールされているXPはOEM版でなおかつSP1が最初から当たっているので、僕の持っている通常版XP(SPなし)は上書きインストールできないのです。無理に新規インストールしようものならVAIO標準のアプリケーションはおろか全ての設定が無になった「草原」デスクトップで起動してしまうのです。しかも更に悪いことに、このように新規でインストールされたXP上において、VAIO専用ソフトウェアは動作しません。「このパソコンはVAIOじゃありません」みたいなメッセージが出て、インストールすらさせてくれないのです。このメッセージが出たときは「どう見てもVAIOだろ!!」と突っ込みたくなりましたが、それは無線LANに繋がらない時に「そこに親機あるだろ!!ホラ!」と指さしてルーターを叩いてみるくらい原始的な行為なのでやめました。深夜だったし。そんなこんなでWindows2000インストール→パーティションマジックインストール→操作失敗→完全リカバリー→Windows2000インストール→XP上書きインストール→失敗(繰り返し…)と時間ばかりを無駄にしていくのでありました。結局その後WinFAQで上記の赤字の部分を知ったのですが、泣けました。

●びっくりマークたくさん

Windows2000を素でインストールすると、当然のことながら画面は16色表示、でもってデバイスマネージャーには「使用できません」の意味のびっくりマークが沢山出現しているわけです。だいたい↓こんな感じです。

デバイスマネージャ画面1
画面1・わかりやすいところで「?」マークや「!」マークが並んじゃってます

デバイスマネージャ画面2
画面2・この「PCI標準〜」ってやつもきちんとドライバが当たっていません

デバイスマネージャ画面3
画面3・IDEコントローラも標準のもので、キーボードに関しては誤認識しちゃってます(汗)

デバイスマネージャ画面4
画面4・これは少しインストールを進めてしまった画面。本来だとモニタも
「プラグアンドプレイモニタ」と出てしまいます。タッチパッドも「PS/2 互換マウス」になっていますね。

それでは、ドライバーをどこから見つけてくるか、ということを書きます。多分他のZシリーズでもおおかた一緒だと思います。ドライバー探しにあたっては、kakaku.comのZ1関連の掲示板を参考にさせて頂きました。書込をされていた多くの識者の皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。マジ助かりました(笑)

●CDに収録されているドライバー(ほんとはXP用)

実は、多くのドライバーは付属リカバリーCDの3枚目に収録されています。(リカバリー後はCドライブのDriversフォルダ内にも入っています。)このCDから読み込み可能なドライバーは下記の通りです。

・ビデオドライバ(ATI MOBILITY RADEON)
・オーディオドライバ(YAMAHA AC-XG Audio Device)
・モデムドライバ(CXT AC-Link Modem for intel) ←PCI Device
・ディスプレイ定義ファイル(Sony Notebook LCD(1400x1050))
・タッチパッドドライバ(Alps Film Pointing-device) ←PS/2互換マウス
・Sony Notebook Control Decice ←不明なデバイス
・Sony Programmable I/O Control Device ←不明なデバイス
・Intel855チップセットドライバ各種 ←標準デュアルチャンネルPCI IDEコントローラー、PCI Device、画面2の「PCI標準〜」4種類

これらはCD内のSetup.exeをダブルクリックするかデバイスマネージャーの当該項目を右クリック>プロパティでドライバを更新するか、infファイルを右クリックしてインストールした後にドライバ更新で自動的にインストールされるか、になります。

●Windows Updateを利用するドライバー

ドライバのうちのいくつかは、Windows Updateから見つけてくることが出来ます。

・Intel PCI to USB Enhanced Host Controller と USB 2.0 Root Hub ← ユニバーサルシリアルバス(USB)コントローラー
・USB Memory Stick Slot

しかし、注意があります。メモリースティックのドライバーは、Windows2000にSP4を当てた後ではインストールできない場合があります(僕がそうでした)。ですので、必ずドライバーを一通りインストールしてからSP4を当てるようにしましょう。

●どこかから見つけてくるドライバー

上記の方法ではどうにもならない項目がいくつかあります。

・Intel(R) PRO/100 VE Network Connection ←イーサネットコントローラー
・Inter(R) PRO/Wireless LAN 2100 3B Mini PCI Adapter ←ネットワークコントローラー

そうなんです。有線LANも無線LANも、このままでは動きません。ではどうするかというと、少々荒技になりますが他社の同種チップ対応のドライバーを探してきてインストールします。有線のほうはインテルのサイトから、無線は…IBMのThinkpad T40のドライバーを拝借します。ただし、これは保証外もいいとこなので重ねて言いますが各自の責任でお試し下さい。

●どうにもならないドライバー

・UGX

これは…本体のWIRELESSスイッチをONにすると出てくるものなので、消去法から言ってもおそらくBluetoothの関連のものだと思います。これは現時点ではドライバーが見つかっていません。どなたか方法をご存じでしたら教えてくださいm(_ _)m

●アプリケーションを入れる

Disc3にPowerPanelやPerformance Balancer、Sony Notebook Setupなどのアプリケーションが入っていますので必要に応じて入れても良いでしょう。ただ、完全に動作しないものもありますのでご注意下さい。(下記参照)

2003年夏モデルのVAIOについてくる「SonicStage Mastering Studio 1.0」を目当てに買った方も多いかと思いますが、これはWindows2000には通常インストールできません。無理矢理入れることは可能ですが、動作保証外かつ使い方によっては犯罪になりますので注意してください。でも他機種はともかく同じ本体の別パーティションにインストールくらいさせてくれても良いと思うんですけどね…ホントはCUBASEみたいなホストアプリケーションで使えれば最高ですが(笑)

以上で、Windows2000がそれなりの形でインストールできたものと思います。無線のアクセスポイント設定の切換(デバイスのプロパティから構成を選択し設定)など、XPに比べて不便な点はありますが、軽く枯れたWindows2000が最新鋭の本体で軽快に動くことの恩恵は大きいのではないでしょうか。

●現在確認されている不具合

PCG-Z1R/PにWindows2000を無理矢理インストールすることによって、現在「スリープから帰ってきた時にCPUのパフォーマンスが著しく下がる」という不具合が確認されています。どうやら600MHz程度の動作(省電力モード)になってしまうようです。Z1にWindows2000をインストールした状態ではPentium-MのAdvanced SpeedStepテクノロジは(多分)動作しませんから、このようなことが起きてしまうのでしょう。Performance BalancerやPowerPanelを利用しても再起動するまではクロックは低いままです。再起動によって1500MHzに戻ります。

戻る 次へ